緊急・災害時対応自立型電力システムの特徴と利用例

パートナー企業:菱洋エレクトロ
東証一部上場

商品の特徴

一般電源が無い場面で、使いながら蓄電することを実現し、緊急時に確実に使えるシステムを構築しました。
(他社で実現できている会社は非常にまれです)
また、照明の電力量を最小化することにより、太陽光発電の有効活用が可能になります。これにより災害時用システムの構成を最小化したため他のシステムに比較して、圧倒的な安価でシステムを実現しました。


利用場面

  1. 一般電源が無い場所での仮設施設(工事現場、災害復旧現場、仮設店舗、仮設施設他)
  2. 災害時の避難施設(学校、公民館、自治会館他)
  3. 病院や老人養護施設の避難場所
  4. 停電時のバックアップ照明確保(老人ホーム、病院、学校、幼稚園、保育園他)
  5. 重要施設の最終バックアップ用照明および通信用電源(浄水場、発電施設、サーバールーム、他)
  6. その他

実績事例

石巻漁業組合表浜支所TMF-アース &販売代理店 菱洋エレクトロ様

全く一般電力ないなか、6ヶ月間の操業ができました

目的

  • 災害時の電力確保

宮城県石巻漁協表浜支所

被災した浜の漁業

宮城県石巻市は、牡鹿半島の南西部。リアス式海岸の続く風光明媚な一帯で、小淵浜、給分浜、大原浜、小網倉浜の四つを合わせて表浜と呼ぶ地域だ。ここも津波による被害が大きく、集落ごと避難せざるを得ない状況になっているところも多い。
漁業に従事する人が多く、夏にはアナゴ、刺し網ではヒラメやカレイが獲れ、牡蠣やワカメの養殖も盛んな地域だ。特に浜単位のアナゴの漁獲量では全国でもトップレベルだった。
しかし、多くの家と船、そして漁具も倉庫ごと流されてしまった。そんな中、宮城県漁業協同組合の表浜支所は、鉄骨造の建物で2階事務所がかろうじて残った。しかし2階のドアの上まで海水と泥に漬かり、約300人の漁師が連れ合う組合支所としての最低限の機能もままならなかった。
「(被災直後は)電話も通じず、携帯電話で仕事をしていました。」と同支所副委員長の遊佐照勝氏は話す。ボランティアによるがれき撤去などの復旧作業は進みつつあったが、漁の再開のためにもどうにか支所としての体裁を取り戻さなければならない。
しかし、電気は供給されず、太陽光パネルを用いた最低限の電力で、業務や復興作業に努めざるを得なかった。

わずかな光から漁業の復活へ
ティー・エム・エフ・アースが企画・開発し、菱洋エレクトロが提供する「ハイブリッドLEDシステム」は、特殊な反射板(リフレクタ)を採用することで直管型のLED照明の器具効率を向上させたものだ。
光の指向性が強いLED照明は、直管型でも照射する方向が限られており、通常は素子のあるモジュール面を照射方面に向けて使用する。このシステムでは、モジュール面をあえて天地逆向きに設置し、特殊な銅鈑で集光・反射させた。机上面でFL40W二本のトラフタイプの器具と同程度以上の照度を得られる。
ポイントはリフレクタの設計で、銀を含んだアルミ蒸着による銅鈑が、光を効率的に集め、複数回反射させることで照度が低下することもほとんどない。また、モジュール面を天地逆向きに取り付けているため、光源自体が見えないこと、加えてリフレクタ表面の加工により、LED特有のグレアも発生しない。
このシステムの理論を考案した、元国立環境研究所客員研究員の三塚英俊氏は、宮城出身ということもあり、震災直後からこの照明を被災地の役に立てないかと奔走した。
わずかな電力でも、作業や業務ができる――。組合支所の2階の事務室と会議室に取り付けられた。「4月に点灯式を行った際は本当にうれしかった。震災前はあかりが当たり前に生活の一部となっていたので、改めてそのありがたさが身に染みました」(遊佐氏)。
漁自体も少しずつ再開を始め、8月くらいから少なくなった船と漁具を使いながらアナゴ漁を行っている。津波で破壊された岸壁部もアスファルトで整備し、収穫した昆布のボイル処理を行えるよう準備中だ。まだまだ多くのことが不足している厳しい状況だが、わずかな光でも、前に進もうと奮闘するたくましい“海の男たち”がここにいる。
現在も被災地へ足しげく通う三塚氏は話す。「日本は今までエネルギーを確保すること、電気をつくることを一生懸命にやってきました。これからはエネルギー、電気の使い方に、もっと日本人の知恵や技術を活かしていかなければならないのではないでしょうか。
それはやがて世界に対しても良い見本となり得るはずです。」

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